予防処置「シーラント」

子供の乳歯や生えたての永久歯は大人の成熟した歯に比べると柔らかく、虫歯にとてもなりやすいんです。出来れば虫歯にしたくないですよね。
その乳歯や生えたての永久歯を虫歯から守ってくれるのがシーラントというも治療法です。シーラントは歯を削らずに虫歯になる前に歯の溝をコーティングするというものです。とても予防効果が高く、保険診療で行える治療です。
今回はそのシーラントについてお話します。

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どのような歯にシーラントするの?

シーラントは乳歯や生えたての永久歯(幼若永久歯)の形が複雑だったり溝が深い奥歯の溝に行う処置です。前歯の裏のくぼみが深い場合も行うことがあります。

シーラントっていつするの?

シーラントにはそれぞれ適した時期があります。歯の生え変わりは個人差がありますが目安までにご紹介します。

  • 4歳〜5歳 :乳歯
  •   6歳  :6歳臼歯
  • 7歳〜8歳 :前歯の裏の窪んでいる部分
  • 9歳〜12歳:その後生えてくる永久歯

シーラントの科学的根拠

ある論文によるとシーラントを行った子ども91人に対して3年間継続的に観察した結果、シーラントを行なった歯で虫歯にならなかった歯は15.5%、反対にシーラントを行わなかった歯で虫歯になったのは46.5%という研究結果があります。虫歯予防効果では、シーラントを行った歯は、66.7%虫歯にはならないとのデーターが出ています。

最近のシーラントには、歯の再石灰化を促すフッ素が配合されていますので、定期健診で塗っているフッ素の効果をシーラントをすることによってお口の中に長くもたせる効果もあります。